こんにちは。SharePoint サポートの井上です。
外字を利用している端末で SharePoint Online の新 UI のライブラリやリストなどに IE11/Edge でアクセスすると、アイコンの代わりに IME に登録されている外字が表示され、画面の一部が崩れる場合があることが報告されております。
本動作は、SharePoint Online の新 UI で、”アイコン フォント” という Web 技術を使用して画面上のアイコンを表示していることが影響しております。
一般的に各文字コードに対してテキストが割り当てられておりますが、アイコン フォントでは文字コードに対してテキストの代わりにアイコンを割り当て、ブラウザー上の画面表示に使用することが可能です。
アイコン フォントは一般的なテキストと競合しない文字コードが割り当てられますが、外字として登録されているフォントとアイコン フォントの文字コードが競合すると、IE11/Edge では外字が優先して利用される動作となります。
このため、端末でご利用されている外字の文字コードによっては、上述の画面崩れが発生する場合があります。
本動作は製品の制限事項であり、またアイコン フォントには以下のようなメリットもございますので、今後も SharePoint Online の動作としては、新 UI でアイコン フォントの使用を止めるなどの対処を実施する予定はございません。
・ベクター型のデータとなるため、画面の解像度やデバイスに依存せずにアイコンをきれいに表示することが可能
・従来の Web システムでは一般的にアイコンは画像ファイルが使用されていましたが、一般的にはアイコン フォントの方が画像ファイルより軽量なため、ブラウザーやネットワークの負荷が軽減できる
また、SharePoint Online は継続してサーバー側の動作が変更されているため、現在競合が発生していない外字の文字コードについても、今後 UI の変更/修正などにより上述の画面崩れが生じる可能性がございます。
対処策について
現時点で確認できている対処策は以下の 2 点となります。
1. クラシック UI を使用する
SharePoint Online のクラシック UI では、アイコンに画像ファイルが使用されているため、外字が登録されている端末でも外字による画面崩れは生じません。
また、今後もクラシック UI でアイコン フォントに変更する予定は現時点ではございませんので、クラシック UI の利用が本現象の対処策として有効となります。
2. IE11/Edge 以外のブラウザーを使用する
アイコン フォントを利用するか外字を利用するかの判断はブラウザーの動作となりますが、Chrome や Firefox では IE11/Edge で外字による画面崩れが生じる端末でも正常に SharePoint Online が表示できることを確認しております。
このため、現時点においてはサードパーティ製のブラウザーをご利用いただくことが本現象の対処策として有効となります。
今回の投稿は以上です。
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