こんにちは。SharePoint サポートの 門 (かど) です。
今回は SharePoint Server 2016 に、Office 2016 をインストールした際の事象についてご報告します。
[概要]
SharePoint Server 2016 がインストールされている Windows Server に Office 2016 をインストールすることにより、SharePoint Server 2016 が正常に動作しなくなることが確認されました。
[詳細]
SharePoint Server 2016 に Office 2016 をインストールした場合、w3wp.exe が起動する際にロードする内部モジュールが不正な状況となり、新規アプリケーション プール w3wp.exe が起動できなくなることを確認しております。
一例として、以下のような動作となることを確認しております。
・Office 2016 のインストール直後から、SharePoint 2016 管理シェルが正常に起動しなくなります。
・Office 2016 のインストール直後には SharePoint Server 2016 サイトへのアクセスは可能ですが、SharePoint Server 2016 で利用しているアプリケーション プールがリサイクルされたタイミングで、同サイトへのアクセスが行えなくなります。
また、同サイトへのアクセスによりアプリケーション プールは「停止」状態となりますが、マニュアル操作で「開始」させた上で再度サイトへのアクセスを行うと、再び「停止」状態となります。
・Windows Server の再起動を行うと、SharePoint Server 2016 関連のサービスが起動しなくなります。
[発生条件]
「Windows インストーラー形式 (MSI)」で提供されている「ボリューム ライセンス版 (VL)」の Office 2016 を利用してインストールを行った場合にのみ、本事象が発生します。
「クイック実行形式 (C2R)」で提供されている Office 2016 を「Windows インストーラー形式 (MSI)」である SharePoint Server 2016 へインストールすると、以下のようなエラーとなり Office 2016 のインストールは行われないため本事象は発生いたしません。
「クイック実行形式 (C2R)」と「Windows インストーラー形式 (MSI)」の詳細につきましては、以下の参考情報をご確認ください。
– 参考情報
タイトル : 同一コンピューターでクイック実行および Window インストーラーを使ってインストールされた Office はサポートされない
アドレス : https://support.office.com/ja-jp/article/30775ef4-fa77-4f47-98fb-c5826a6926cd/
タイトル : クイック実行形式 (C2R) と Windows インストーラー形式 (MSI) を見分ける方法
アドレス : https://blogs.technet.microsoft.com/officesupportjp/2016/09/08/howto_c2r_or_msi/
[回避策]
本事象については現在詳細を確認中で、有効な回避策の有無についても合わせて確認を行っております。
現時点におきましては、「SharePoint Server 2016 がインストールされている Windows Server には、Office 2016 のインストールを行わない」ようお願いいたします。
今回の投稿は以上となります。
本情報の内容 (添付文書、リンク先などを含む) は、作成日時点でのものとなります。
また、本事象に関する情報が確認されましたら、本ブログも随時更新させていただく予定です。